ジュニパーネットワークス、サービスプロバイダ向け新ソリューション 「Contrail Edge Cloud」を発表
業界で最も充実した機能を備えたエッジコンピューティングソリューションを 最小のフットプリントで実現
ジュニパーネットワークス(本社:カリフォルニア州サニーベール、NYSE: JNPR)は本日、ネットワークエッジにおいて新たな収益につながるサービスをコスト効率よく導入できる、サービスプロバイダ向けの新ソフトウェアソリューション「Contrail Edge Cloud」を発表しました。競合製品と比べて小さなフットプリントに多くの機能を凝縮させたこのソリューションは、基地局、ハブ拠点、スイッチング拠点等、スペースと電力に制約のあるエッジネットワークにおいて、セキュアで本格的なクラウド基盤を提供します。
サービスプロバイダは、拡大する接続への需要に対応し、新たな収益源を創出し続ける必要性に迫られています。そのため、サービスプロバイダはネットワークアーキテクチャを分散化し、コネクテッドカー、AR/VR、新しい5Gサービスといったレイテンシの影響を受けやすいアプリケーションやサービスをコアからエッジへ移行させようとする動きが見られています。ネットワークエッジは、単なる接続サービス以上に活用できる重要なリソースであるものの、スペース、電力、コスト、管理上の課題から、新しいサービスを創出するには既存のクラウドアーキテクチャを見直す必要があります。一方で、集中型のデータセンターに導入されるハードウェアとソフトウェアをすべての局舎に導入にするには、設備投資と運用コストが膨大なものになります。
「Contrail Edge Cloud」は、オーケストレーション、自動化、セキュリティ、アナリティクスのすべてをエッジに拡張する業界唯一の商用グレードのソリューションで、消費者や企業のニーズに合わせた動的なサービスの導入を効率的なコストとリソースでサポートします。また本ソリューションは、高度なネットワーキングを実現するためにKubernetesとOpenStackをサポートした「Contrail Networking」と「Contrail Security」のSDN機能を活用しています。これにより、ジュニパーネットワークスは5Gに備える事業者の新サービスの創出、管理、収益化を簡素化する、セキュアで自動化された分散型クラウドの実現を推進します。オープンソースネットワーキングのリーダーであるジュニパーネットワークスは、このたびThe Linux FoundationのTungsten Fabricオープンソースプロジェクトに基づいて「Contrail Edge Cloud」を構築し、Linux FoundationのAkraino Edge Stackプロジェクトへの貢献を通じてオープンクラウドの取り組みを進めています。
本ニュースのハイライト
- フットプリントを最適化した分散コンピューティング:拡張性に優れたIaaSプラットフォームである「Red Hat OpenStack Platform」と分散コンピューティングを組み合わせることにより、最新のOpenStack機能を利用して、集中型データセンターのコンピューティングノードと仮想マシン(VM)のライフサイクルをリモートで管理できるようになります。その際、局舎ごとにOpenStackコントロールプレーン機能の設備を配置する必要はありません。これは、スペース、電力、コンピュートが限られている拠点では非常に重要です。
- 収益を得るまでの時間を短縮するコンテナ化:Kubernetesはコンテナ化されたアプリケーションのオーケストレーションを提供します。Kubernetesアプリケーションプラットフォームで稼働しているコンテナにより、サービスプロバイダはプラットフォーム上に導入するアプリケーションの密度を高め、サービスのプロビジョニングとアクティベーションに即時に対応できるようになります。「Contrail Edge Cloud」は、「Red Hat OpenShift Container Platform」やその他のKubernetesディストリビューションに対応しています。
- ワークフロー、ポリシー、サービスチェイニングの統合:リモートコンピューティング機能を搭載した「Contrail Networking」は、VM、コンテナ、ベアメタルサーバーをシームレスなネットワークファブリックとして統合し、物理/仮想環境全体を可視化する単一のユーザーインターフェースを提供します。また「Contrail Networking」は、抽象的なワークフローを具体的なネットワークポリシーとして管理し、あらゆる環境で仮想オーバーレイを接続するオーケストレーションを簡素化します。また、ファブリック管理機能により、各データセンターとエッジ拠点におけるファブリックのポリシーとライフサイクルの管理を自動化します。「Contrail Networking」は、OpenStack VM、Kubernetesコンテナ、ベアメタルワークロード向けに接続性とサービスチェイニングを提供します。コントロールプレーン機能の設備を配置する必要はありません。
- ネイティブセキュリティとマイクロセグメンテーション:VMとコンテナを混在させるサービスプロバイダが増えている中、「Contrail Security」は統合した単一のメカニズムを通じて可視化、テレメトリー、ネットワークポリシーの実行を支援します。これには、Kubernetes、OpenStackのセキュリティポリシーを強化するタグベースの機能と、適応型のファイアウォールポリシーが含まれています。
- オープンソースベースのSoftware-Definedストレージ:「Red Hat Ceph Storage」は業界標準のハードウェア上で経済的に稼働する拡張性の高いストレージを提供し、クラウドやその他の新しいワークロードにおけるペタバイト規模のデータ管理を実現します。また、「Red Hat Ceph Storage」はOpenStackのモジュラーアーキテクチャと、一時的/永続的なストレージのコンポーネントと緊密に統合しており、ブロック、オブジェクト、ファイルストレージに対応する単一で効率的なプラットフォームを提供します。さらに、「Red Hat Ceph Storage」はハイパーコンバージドの導入も可能で、OpenStackプラットフォームと併せて運用の効率化を図ることができます(「Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Cloud」)。
- 機械学習ベースのアナリティクス:「AppFormix」は、機械学習を利用したパフォーマンスおよびヘルスモニタリングを実行し、ワークロードと稼働状況に関するインサイトを提供します。
- 豊富な機能を備えた仮想化セキュリティ:「cSRX」と「vSRX」は、サービスチェーンの一環として優れたコンテナおよび仮想化セキュリティを提供します。
参考資料:
- 本件に関するブログ(英語):Defining the Edge – An Essential Part of 5G Transformation
- 本リリースはジュニパーネットワークス本社が2018年9月17日(現地時間)付けで発表したニュースリリースの抄訳版です。
ジュニパーネットワークスについて
ジュニパーネットワークスは、私たちのつながり方、働き方、生活に変革をもたらすクラウド時代において、製品、ソリューション、サービスにより、複雑なネットワークの簡素化を実現します。弊社は、顧客とパートナー企業に向けて、世界をつなぐ、自動化、拡張性を備えたセキュアなネットワークを提供するため、ネットワークをそれまでの制約から解放します。ジュニパーネットワークスに関する詳細な情報は、以下をご覧ください。
http://www.juniper.net/jp/、Twitter、Facebook、YouTube、J-Net(最新情報提供サイト)
Juniper NetworksおよびJuniper Networksロゴ、Juniper、およびJunosは、米国およびその他の国における Juniper Networks, Inc.の登録商標です。その他、記載の各名称は、各所有者に所有権があります。