MX10000モジュラー式ユニバーサルルーティングプラットフォームのデータシート

MX10000モジュラー式ラインカードは現在、1GbE、10GbE、25GbE、40GbE、50GbE、100GbE、400GbE（MX10004およびMX10008のみ）のインターフェイスをサポートしており、将来的に800GbEのインターフェイスに対応するよう設計されています。ラインカードは、シャーシの前面で水平方向に配置され、直交相互接続を介してシャーシの背面にある垂直スイッチファブリックカードと直接接続できるため、ミッドプレーンを必要としません。そのため、高速のスイッチファブリックが発売されるとスムーズにアップグレードでき、投資が保護されます。ミッドプレーンを使用しない設計によりエアフローも改善され、フロントツーバックのエアフローになっています。

中断することなく動作を維持するために、モジュラー式ファントレイは、冗長化された可変速度ファンでラインカードとREを冷却します。また、MX10000のすべてのモジュラー型コンポーネントは、ホットスワップに対応しており、全中枢機能が冗長構成で利用できるため、メンテナンスや修理の際にもシステムを継続して稼働させることができ、高い運用性を実現しています。また、シャーシがユニバーサルデザインであるため、コア、エッジ、スイッチングの用途にも構成に応じて個別に使用することができます。

MX10000シリーズのモジュラー式プラットフォームのラインカードは、拡張性の高いカスタムJuniper Trioシリコンをベースにしており、データセンターのエッジ、コア、ピアリング、アグリゲーションアプリケーション向けの業界屈指のルーターとなっています。MX10004およびMX10008の各スロットは9.6Tbpsに対応しており、MX10016の各スロットは、2.4Tbps（4.8Tbpsの半二重通信）に対応しています。一方で、ラインカードはマルチレート1GbE、10GbE、25GbE、40GbE、50GbE、100GbE、400GbE（MX10004およびMX10008のみ）のインターフェイスに対応しています。

MX10004、MX10008およびMX10016ルーターはモジュラー設計で、将来アップグレードができるため投資を保護することができます。LC480およびLC2101ラインカードは、Trio 4チップを活用して、それぞれ480Gbpsと2.4Tbpsのスループットを達成します。LC9600ラインカード（MX10004およびMX10008でサポート）では、Trio 6チップを活用して9.6Tbpsの合計スループットを達成します。

PFE が提供するingressキューは、ループバックストリームとの間でパケットをやり取りする際に、パケットテールの読み取りと書き込みを回避するループバックストリーミング最適化を備えています。ライン カードは、ポート単位のEthernet OAM（運用、管理、保守）カウンターによってOAMもサポートします。またパケット メモリには、電力使用量の削減、高速化、システムの高密度化を目的として、Hybrid Memory Cube DRAMテクノロジーが使用されています。

MX10004、MX10008およびMX10016 REには、10コア2.2GHz Intelプロセッサ、64/128GBのメモリ、2 x 200GBのソリッドステートドライブ（SSD）ストレージが備わっています。

MX10004には電源スロットが3個、MX10008には電源スロットが6個、MX10016には電源スロットが10個搭載されており、プロビジョニングに柔軟に対応し、冗長性を確保できます。各電源に固有の冷却用内部ファンがあります。MX10000のモジュラーシリーズは、ACとDCの両方の電源に対応していますが、同じシャーシ内でACとDCの電源を混在させることはできません。

MX10008とMX10016の第1世代のAC電源は、200～240 VAC（交流電流）入力に対応し、2,700ワットの電力をシャーシに供給します。また、DC電源は、-40～-72 VDC（直流電圧）入力に対応し、2,500ワットの電力をシャーシに供給します。AC および DC の各電源には、給電の冗長化のために 2 つの入力が用意されています。

MX10004、MX10008およびMX10016上に備わる第2世代のAC/DC電源は、1ユニットあたり最大5,500Wをシャーシに提供し、オプションの低電力設定で高密度な400GbEを実現します。MX10000シリーズ電源の詳細については、https://www.juniper.net/documentation/us/en/hardware/mx10008/topics/topic-map/mx10008-16-power-system.htmlをご覧ください。

MX10000シリーズのモジュラー型シャーシは、REやプラットフォームの前面にあるラインカードを通じて空気を取り入れ、フロントツーバックの冷却を行い、熱風がシャーシの背面から排出されます。モジュラー式ファントレイは、シャーシの背面からアクセスできます。

MX10000モジュラーシリーズは、環境監視やFRU（現場交換可能ユニット）制御ができる、パワフルなJunos OSシャーシ管理を提供します。シャーシ管理によって、プライマリスイッチオーバーの迅速化、モジュラー式電源管理による電源割り当ての拡張、部分実装システム向け消費電力の削減、FRU電源オンのきめ細かな制御、騒音を削減するためファン速度の優れた制御による単一ゾーンの冷却、監視間隔時のCPUの平均化などを実現します。

MX10000モジュラーシリーズは、Junos OSの優雅さとシンプルさをベースに管理を簡素化します。管理アプリケーションは、ストリーミングテレメトリーデータを受信し、SDN環境に堅牢なプロトコル分析を提供することができます。Junos OS は OpenConfig もサポートしています。現在の OpenConfig は YANG ベースのデータ モデルで、事業者のさまざまな用途に対応します。

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