ACX7000 Cloud Metroルーターファミリー

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製品概要

Juniper Cloud Metroは、ジュニパーが考える次世代メトロネットワークです。クラウドの原理を活用して、エッジホスティング、接続性、サービスエクスペリエンスが統合された運用を促進します。ACX7000ファミリーのポートフォリオは、Juniper Cloud MetroのIPサービスファブリックアンダーレイ向けに設計され、Junos OS EvolvedParagon Automationで管理され、アクティブサービスアシュアランスとゼロトラストセキュリティを組み込んでいます。高い拡張性と差別化されたサービスをどこにでも提供できるように最適化されており、固定式、モジュール式、および業界基準のオプションから選べる柔軟性と、1GbEから400GbEまでのネイティブポート速度に成長に合わせて構築できる拡張性を提供します。

 

製品説明

ネットワーク事業者は、5Gモノのインターネット(IoT)、クラウドの進化に伴い素晴らしい機会を見出しています。このような機会に伴い、エクスペリエンスファーストネットワーキングを提供すると同時に、ますます複雑化する新たなサービスやアプリケーションもサポートしなければならないという困難な課題に直面しています。Juniper® Cloud Metroは、ジュニパーが考える次世代のマルチサービスメトロネットワークであり、クラウドの原理を活用して、分散型エッジクラウドサービス提供に最適なネットワークの構築、展開、運用を可能にします。Juniper Cloud Metroは、拡張性に優れた新世代のアーキテクチャ、自動化された運用、加入者に対する差別化されたサービスの提供を実現します。

 

Juniper Cloud Metro図

図1. Juniper Cloud Metro - エクスペリエンスファーストネットワーキングの構築

ACX7000ファミリーポートフォリオの特長

Junos® OS EvolvedおよびJuniper Paragon Automationで管理されるJuniper Networks® ACX7000ファミリーは、Juniper Cloud MetroのIPサービスファブリックアンダーレイ向けに特別に構築されています。業界最速のチップセットを活用した製品ポートフォリオであり、最先端のプラットフォーム設計、技術、機能を独自かつ革新的にバランスよく融合することで、業界でも非常に持続可能性が高く、高パフォーマンスなメトロポートフォリオとなっています。ACX7000シリーズには、固定式やモジュール式のマルチサービスルーター(環境耐性に優れた業界基準オプションを含む)の幅広いタイプが用意されており、高い柔軟性と、1GbEから400GbEまでのネイティブポート速度に成長に合わせて構築できる拡張性、高電力ZR/ZR+へのサポート、より細かくポート速度を設定できるブレイクアウトケーブルオプション、800GbE以降向けに事前に設計済みの高容量完全モジュール式プラットフォームを備えています。すべてのACX7000プラットフォームには、サービスアシュアランスとゼロトラストセキュリティが組み込まれており、オペレータは信頼性が高く差別化されたカスタマーエクスペリエンスを実現できます。 

ACX7000プラットフォームは、その1つ1つがあらゆる導入に最先端のパフォーマンス、拡張性、機能をもたらします。複数のACX7000プラットフォームで構成される包括的な Juniper Cloud Metroアーキテクチャを構築すると、新たな次元のエンドツーエンドの運用能力、パフォーマンス、シンプルさが実現します。Cloud Metroルーターは3つの主要な点で優れています。優れたTCO、投資の保護、そしてCloud Metro対応という点であり、住宅、企業、ホールセール、4G/5Gモバイルサービスに対してエクスペリエンスファーストネットワーキングを提供します。

  • 完全なポートフォリオ:ACX7000シリーズは、コンパクトな業界基準(i-temp)1 U固定プラットフォームから、数百Tbpsにおよぶスループットと容量に対応する完全モジュール式のハーフラックシステムにいたるまでの、あらゆるメトロユースケースと導入シナリオに対応します。すべてのプラットフォームには、レイヤー2/レイヤー3のフルスイートとMPLSルーティング機能およびプロトコルが備わっており、グリーンフィールドとブラウンフィールドの両方の展開において、スケールアップ、スケールアウト、ハイブリッドアーキテクチャをサポートします。
  • 持続可能な高パフォーマンスプラットフォーム:ACX7000ファミリーは、エネルギー効率性、スペース効率性、ファブリック容量、ラインカードスループット、システムポート密度、およびポート速度と光インターフェイスオプションの両方における柔軟性という面において、メトロに新たなベンチマークを確立します。ジュニパーは、マルチレートポートを採用することで、現在最も一般的な1GbEから10GbE、100GbEから400GbEへのサービス移行(クラウドに適した25GbEおよび50GbEオプションを含む)を、フォークリフトを使用した作業の必要なく、ポート単位で簡素化します。冷却と電力を革新したことで、今現在および将来の高電力トランシーバをすべてのサポートポートで制限なく使用できるようにするために役立つプラットフォームとなりました。
  • タイミングと同期:ACX7000ファミリーは、高精度なタイミングと高度なタイミング機能により、信頼性が非常に高く、低遅延の通信を実現するため、5Gの可能性を最大限に活用して、差別化されたサービスレベル合意(SLA)を自信を持って提供し実現することができます。
  • サービスとしての自動化(Automation-as-a-Service)をクラウドから提供: :会話型のサポートを使ったAIドリブンオペレーション(AIOps)を介して、Day-2運用(根本的原因分析、予測メンテナンス)を推進します。ACX7000を導入したCloud Metroネットワークでは、クラウドホスティングサービスとしてJuniper Paragon Automationを活用しており、デバイスの障害やサービスの低下を観測および予測して、多くの場合にはユーザーに影響をおよぼす前に対処することができます。Automation as a Serviceソリューションを使用することで、チームは最も重要なワークフローを即座に簡素化および高速化することができ、サービス提供までの時間を数ヶ月から数分に瞬時に短縮することができます。
  • エクスペリエンスセンサーとしてのネットワーク:ジュニパーは、すべてのACX7000プラットフォームに搭載されているJunos OS EvolvedオペレーティングシステムにJuniper Paragon Active Assuranceテストエージェントを直に組み込みこむことで、高度な専門知識や面倒な手作業を必要とせずに、ユーザーエクスペリエンスをプロアクティブに保証する「エクスペリエンスセンサー」へとCloud Metroネットワークを変貌させています。  
  • ゼロトラストセキュリティ:ACX7000ファミリープラットフォームの特徴は、暗号化されたユニークなデバイスIDであり、ハッカーになりすまされることがありません。Juniper Cloud Metroプラットフォームは、起動されると瞬時にデバイスの信頼性と整合性を自動的に確認し、ハードウェアやソフトウェアが改ざんされていないことを証明するとともに、RFCに準拠したセキュアなゼロタッチプロビジョニング(sZTP)を起動させます。


ユースケースとアプリケーション

ジュニパーネットワークスのACXシリーズポートフォリオは、さまざまなマルチサービスプラットフォームを提供します。ACX7000ファミリーは、ジュニパーのマルチサービスルーティングポートフォリオと重複しながらもこれらを拡張するものであり、Juniper Cloud Metroアーキテクチャの主要製品群として導入し、Junos OS EvolvedとParagon Automationで強化することで、オペレータはパフォーマンス、機能、運用の簡素化を一層高めることができ、非常に差別化されたユーザーエクスペリエンスへの新たな道とベンチマークを促進させることができます。サポートされるユースケースは次のとおりです。

  • ユニバーサルメトロルーティング:ACX7000シリーズはさまざまなルーティング機能をすべてサポートしているため、事業者はビジネス目標を達成するために導入モデルをカスタマイズすることができます。ビジネス、住宅、ホールセールにおける接続サービスへのニーズをサポートするのに最も適した、統合型マルチサービスアーキテクチャを形成します。ACX7000ファミリーは汎用性の高いマルチサービスルーターとして展開し、イーサネットVPN(EVPN)、仮想プライベートLANサービス(VPLS)、MPLSラベルスイッチングルーター(LSR)、SR-MPLS、SRv6を採用したり、レイヤー2イーサネットまたはレイヤー3IPサービスとしても展開できます。一部のプラットフォームには、パケット光コンバージェンス機能が搭載されており、波長分割多重方式(DWDM)波長を有効にしてIP/パケットとDWDMネットワークを効率的に相互接続することができ、ジュニパーの、統合型PON技術を活用したパッシブ光ネットワーク(PON)の展開をサポートします。 
  • データセンターとエッジコンピューティング:ACX7000ファミリーは、サービスプロバイダやデータセンター/クラウドアプリケーションに最適であり、複数のオーバーレイカプセル化方式をサポートしています。また、一部のプラットフォームでは、すべてのポートでインラインのメディアアクセス制御セキュリティ(MACsec)によるデータプレーンセキュリティをサポートしています。
  • エンタープライズWAN:世界中の企業や政府機関が、ACXシリーズのプラットフォームを利用して、独自のL2、L3、MPLSネットワークを構築しています。ACX7000シリーズのすべてのプラットフォームで共通の同期機能セットが提供されていることから、エンタープライズWANネットワークの運用者にとって、公共サービスプロバイダネットワークとの相互接続を簡単、確実、かつ安全に実現することができる理想的な選択となっています。
  • モバイルバックホール:ACX7000ファミリーのプラットフォームは、最も厳しい4G/5Gの要件をも満たす、高い拡張性と信頼性を備えたハードウェアベースのタイミングをサポートしています。これには高度なタイミング、周波数向けのSynchronous Ethernet、周波数および位相同期向けのPrecision Time Protocol(PTP)を採用しており、4G/5Gなどの次世代モバイルネットワークへの展開が可能です。

 

ACX Series 7000 Router Family Figure

図2. ジュニパーACX7000ファミリー ー Juniper Cloud MetroのIPファブリック向けに設計

表1. ACX7000 Cloud Metroルーターファミリー
ACX7000シリーズ 主な特徴/利点(詳細については、各製品ページを参照してください
ACX7024
業界基準、コンパクト、1 U固定、1GbE-100GbE Cloud Metroルーター

製品ページ

ACX7000シリーズの一部であるACX7024は、業界基準(i-temp)の高密度かつコンパクトな1 Uフォームファクタで業界をリードするアクセスパフォーマンスを提供します。サービスプロバイダ、エンタープライズ、ホールセールサービスに適しており、差別化されたカスタマーエクスペリエンスの提供に貢献します。

  • 1 U、奥行き24 cm(9.44インチ)の業界標準プラットフォーム
  • 320Gbのスループット
  • 24x 1GbE/10GbE/25GbE、4x 100GbEポート
ACX7100-32C
高容量、セキュア、1 U固定、100GbE~400GbE、高密度ファンアウトcloud metroルーター

製品ページ

ACX7100-32CはACX7100シリーズの大容量、高密度ルーターであり、その1 Uフットプリントから、最大4.8Tbpのスループットと100GbE~400GbEのサービスを提供します。サービスプロバイダ、ホールセール、データセンター、エンタープライズに最適です。

  • 1 U、奥行き59.49 cm(23.42インチ)
  • 4.8 Tbpsのスループット
  • 32 40GbE/100GbE, 4 400GbE 
ACX7100-48L
高容量、高密度、1 U固定、10GbE~400GbE cloud metroルーター

製品ページ

ACX7100-48LはACX7100シリーズの大容量、高密度ルーターであり、その1 Uフットプリントから、最大4.8Tbpのスループットと10GbE~400GbEのサービスを提供します。サービスプロバイダ、ホールセール、データセンター、エンタープライズに最適です。

  • 1 U、奥行き59.49 cm(23.42インチ)
  • 4.8 Tbpsのスループット
  • 48x 10GbE/25GbE/50GbE、6x 400GbEポート
ACX7348
業界基準、コンパクト、固定I/Oベイ設計、1GbE~400GbE Cloud Metroルーター

製品ページ

ACX7300シリーズのACX7348は、業界基準(i-temp)で高密度かつコンパクトな冗長構成の固定型フットプリントで、モジュール方式を採用しているためプラグ着脱可能なモジュール3個で拡張できます。サービスプロバイダや大規模エンタープライズに最適です。

  • 業界基準プラットフォーム
  • 大容量のスループット
  • 1GbEから400GbEのポート(オプションのプラガブルモジュールを含む)
ACX7509
コンパクト、5 U、1GbE~400Gb、高密度低速ファンアウトCloud Metroルーター

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ACX7500シリーズのACX7509は、高可用性(HA)と電力効率性を備えたモジュール式の5 Uプラットフォームです。サービスプロバイダや大規模企業、データセンターに適しており、差別化したカスタマーエクスペリエンスの提供に貢献します。 

  • 5 U、奥行き60 cm(23.62インチ)
  • 4.8 Tbpsのスループット、9スロット(初期リリースでは8スロットをサポート)
  • モジュールオプションには次が含まれます。
    • 20ポート:1GbE/10GbE/25GbE/50GbE 
    • 4ポート:200GbE/400GbE、
    • 16ポート:40GbE/100GbEポート
ACX7908
高容量、高パフォーマンス、超高密度、モジュラー、100GbE~400GbE Cloud Metroルーター

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ACX7900シリーズのACX7908は、8スロットのモジュラー式フットプリントで、業界をリードするポート密度、拡張性、電力効率の最適なバランスが取れたモデルです。サービスプロバイダ、データセンター、エンタープライズに最適です。

  • 8スロット、モジュラープラットフォーム
  • 優れたスループット(最大172.8Tbps)
  • 100GbEから400GbEのポート

 

パケット光コンバージェンスを活用:アプリケーションで、転送能力やリーチ、耐障害性の向上が必要となる場合や、IP/パケットネットワークを光伝送ネットワークに相互接続する必要がある場合は、DWDMインターフェイスが備わったプラットフォームを導入するのが、便利でコスト効率に優れた方法です。パケット光コンバージェンスプラットフォームと呼ばれており、イーサネット回線をDWDM信号に変換し、他のDWDMチャンネルと合波して1本の光ファイバーに伝送することができるため、コストのかかるスタンドアロンのDWDMトランスポンダを別途追加する必要なく、光レイヤーを通して効率的に伝送することができます。 

QSFP56-DDプラガブル光インターフェイスや400ZR/ZR+プラガブルトランシーバなどの小型フォームファクタ技術の登場により、短距離用のグレークライアントインターフェイス(400G LR4)と長距離用のコヒーレントDWDMインターフェイス(400ZR/ZR+)のいずれかをポート単位で選択することも、アクティブ光回線システムでの伝送も可能になりました。すべてをプラットフォームの密度を犠牲にすることなく行うことができます。ジュニパーでは、ACX7000ファミリーをはじめとする同社のソリューションにQSFP-DDインタフェイスを搭載しており、従来の外付けDWDMトランスポンダーを使用した場合と比較すると、プロバイダは設備投資コストを大幅に削減できます。 

 

アーキテクチャと主要コンポーネント

Junos OS Evolvedを搭載したACX7000ファミリーは、サービスプロバイダ、大規模エンタープライズ、データセンターの運用に対応するジュニパーのルーティングポートフォリオに、新たな次元の機能を追加します。ACX7000ファミリーは、モバイル、ビデオ、エッジコンピューティングの各サービスの急速な成長に対応するよう設計されており、アクセス、アグリゲーションからエッジ、コアまでにわたって定評を得ているジュニパーのIP/MPLSへの実績を基盤にした製品です。サービスが変わるのであれば、サービスアーキテクチャも変える必要があります。 

5G、IoT、クラウドの出現により、サービスを提供する方法も進化を余儀なくされています。必要とされているは、ユーザーとネットワークリソースの間でトラフィックをインテリジェントに制御できる、俊敏なIPサービスファブリックを構築する専用プラットフォームです。サービスが物理ネットワークデバイスにホストされているか、分散クラウドにホストされている仮想的かつ動的なインスタンスであるかにかかわらず、このようなプラットフォームが必要です。単一の統合アーキテクチャ上でパフォーマンスを最大限にするためにサービスのインスタンス化を戦略的に配置できるオペレータは、設備投資を最適化し、運用コストを削減し、高度に差別化された魅力的なユーザーエクスペリエンスを実現することができます。

  • Juniper Cloud Metro:Juniper Cloud Metro(図1)は、巨大なハイパースケールデータセンターで採用されている非常にパワフルなクラウド原則をメトロネットワーキングに適用した統合型マルチサービスネットワーキングソリューションです。ネットワークオペレータとそのお客様の双方のエクスペリエンスを最適化し、成果を純粋な接続性重視のものから、完全にエクスペリエンスを重視したものへと再定義します。Juniper Cloud Metroは、ブラウンフィールド環境とグリーンフィールド環境の両方に展開することができ、インテリジェントかつコスト効率よくトラフィックを最適な物理リソースと仮想リソースに誘導し、レイテンシを最小限に抑えてユーザーエクスペリエンスを最適化します。また、自動化を活用してネットワーク運用を迅速化および簡素化し、ネットワークオペレータとJuniper Cloud Metroネットワークだけが実現できる洗練された質の高いサービス提供をアピールすることができます。
    • すべてのユースケースに対応する単一の統合型Juniper Cloud Metro
    • 高度なネットワークスライシングと組込み済みのActive Assuranceによる俊敏なサービス提供
    • 高度なプロトコル、タイミング、拡張性、自動化
  • 柔軟な容量:幅広いオプションが揃ったACX7000プラットフォームとプラガブル光インターフェイスにより、オペレーターはあらゆるエッジロケーションに適切なデバイスを配置する柔軟性が得られます。ZR/ZR+に対応した1GbEから400GbEのインターフェイスオプションから選択できます。すべてのJuniper Cloud Metroシステムで、一貫性のある同じJunos OS Evolvedオペレーティングシステムを採用しているため、ACX7000導入全体で一貫した拡張性のあるパフォーマンスが得られます。必要なときに必要な帯域と機能だけを利用できる Juniper Cloud Metroなら、ハードウェアの全面的な見直しをすることなく、ビジネスに合わせて進化させることができます。
  • 統合型トラフィックハンドリング:Juniper Cloud Metroはネットワークスライシング向けに構築されており、分散ネットワーク全体で、SLAを満たすためのAny-to-Anyインテリジェントトラフィックステアリングを実現します。すべてのJuniper Cloud Metroが、EVPNオーバーレイ、IPv6セグメントルーティング(SRv6)、レイヤー2/レイヤー3 VPNをサポートしています。オペレーターは、住宅、ビジネス、モバイルxHaul輸送などのすべてのメトロのユースケースを、単一の運用モデルで、1つのコンバージドアーキテクチャに収束させることができます。また、品質要件やSLAがそれぞれ異なる多様な新サービスを同じインフラでサポートすることで、収益を拡大することも可能です。
  • 成長に合わせて構築できる拡張性:Juniper Cloud Metroは、ネットワークを継続的に拡張するための、より持続可能な方法を提供します。需要が拡大しても、オペレーターは既存のリングアーキテクチャで従来のスケールアップアプローチを使用し続けることができます。しかし同時に、ジュニパーのすべてのCloud Metroシステムは、パブリッククラウドプロバイダがハイパースケールのデータセンターで使用するスケールアウト型モデル、すなわちスパインリーフアーキテクチャに対応します。次世代エッジを、より少数の加入者にサービスを提供する小規模な分散プラットフォームで構築することで、ネットワークリソースをより需要と調整がとれたものにしながら、ノードに1つがダウンした場合の「影響範囲」を小さくすることができます。 
  • 組み込み済みのParagon Active Assurance:従来のネットワークでは、複雑なスタンドアロンのソリューションを使用して、ネットワークのデバイスやサービスを検証する必要があります。ジュニパーは、すべてのACX7000ファミリープラットフォームのJunos OS EvolvedオペレーティングシステムにParagon Active Assuranceテストエージェントを直に組み込むことで、Juniper Cloud Metroを、高度な専門知識や面倒な手作業なしで継続的に問題を検出して修正する「エクスペリエンスセンサー」に変身させています。オペレーターは、例えば新しいセルサイトでお客様にサービスを提供する準備ができているか、エッジクラウドが新しいネットワークスライスのSLA要件を満たしているかなどについて、事前に検証し、エンドツーエンドの5Gサービスをプロアクティブに確保することができます。ほとんどの問題は、お客様に影響を与える前に特定され、解決されるため、インシデントの解決時間は半分に短縮されます。
  • 組み込み済みのゼロトラストセキュリティ:Juniper Cloud Metroでは、ゼロトラストセキュリティがIPサービスファブリックに組み込まれています。各ACX7000プラットフォームには、暗号化されたユニークなデバイスIDが備わっており、ハッカーになりすまされることがありません。Juniper Cloud Metroプラットフォームは、起動されると瞬時にデバイスの信頼性と整合性を自動的に確認し、ハードウェアやソフトウェアが改ざんされていないことを証明するとともに、RFCに準拠したセキュアなゼロタッチプロビジョニング(sZTP)を起動させます。この強化されたJuniper Cloud Metroのセキュリティファブリックには、ディスクやファイルのネイティブ暗号化も備わっており、保管中のデータを保護し、MACsecで移動中のデータを保護します。Juniper Cloud Metroのアーキテクチャに組み込まれたセキュリティを利用することで、リスクを低減し、ユーザーとネットワークに対する保護を向上させることができます。これにより、オペレータは、自信を持ってお客様に提供できる、より幅広いエッジエクスペリエンスを探求することができます。 

これらの機能を組み合わせることで、Juniper Cloud Metroに、より拡張性が高く、保護されたセキュアなIPサービスファブリックアンダーレイを構築し、エッジで急増する新しいデバイスやアプリケーションに向けて最適化することができます。次世代のエッジサービスやネットワークスライスを提供し、持続可能なビジネス成果を達成および推進するためのパワフルな基盤となります。


メトロネットワークの再考

Juniper Cloud Metroソリューションは、卓越したサービスエクスペリエンスを実現しながら、利益、人材、地球全体に対応することに重点を置いたビジネスの持続的成長の実現に向けて、最適化されています。ジュニパーは、革新的な設計、最先端技術、画期的なオーケストレーションで、オペレータが自社のお客様にとって非常に魅力的なエクスペリエンスを提供するために独自のCloud Metroを構築するために、「ボタンを押すだけ」で提供します。

メトロは新たな「エッジ 」として進化しており、大きな成長の可能性を秘めています。5G、エッジクラウドホスティング、接続性、サービスエクスペリエンスが融合する場所となります。従来の「レトロなメトロ」アーキテクチャは、この急速に進化する環境下でビジネスの成長を維持するために設計されたものではありません。

ACG Researchによると、メトロトラフィックの帯域幅は2021年から2027年にかけて500%以上成長すると予測されており、現在のビットあたりのコスト経済性を維持することは不可能です。ユーザーの期待は高まり続け、セキュリティの脅威は拡大し続けています。運用面では、通信事業者の経営幹部の86%が業界の主要な課題として有能な人材の不足を挙げており、環境面では、ITUの新しい基準により、オペレータには2020年から2030年にかけて温室効果ガス排出量を45%削減することが求められています。これらの課題に効果的に取り組み、ビジネスの持続的な成長を実現するための新たなアプローチが必要とされています。Juniper Cloud Metroは、これらの課題を考慮して設計されています。

Juniper Cloud Metroでは、メトロネットワークの設計、構築、運用にクラウドの原則を適用しており、その運用、システム、アーキテクチャの属性は従来のメトロとは根本的に異なるため、新しいソリューションカテゴリーを意味します(図3)。自動車に例えると電気自動車とガソリン自動車のようなもので、同じ「自動車」ですが、その特徴や属性から、明白に異なるカテゴリーに分類することができます。 

 

レトロメトロとCloud Metroの比較表

図3. Juniper Cloud Metro:メトロソリューションの新カテゴリー


Juniper Cloud Metroソリューションには、ACX7000ファミリールーターのIPサービスファブリックアンダーレイ、Junos OS Evolved、Paragon Automationが組み合わせられており、ビジネスの持続的成長を実現するという1つの目的を達成します。

  • サービスとしてのParagon Automationによる持続可能な運用
  • 業界最高の400Gポート密度、最速のラインカード、スロットあたりの容量を実現しながら、カーボンフットプリントと電子廃棄物を削減する持続可能なシステム
  • アクティブなサービスアシュアランスとゼロトラストセキュリティが組み込まれた、スケーラブルなIPサービスファブリックを持つ持続可能なアーキテクチャ

 

光インターフェイスとトランシーバのサポート

ACX7000プラットフォームは、ダイレクトアタッチカッパー(DAC)、アクティブ光ケーブル(AOC)、ブレイクアウト(BO)ケーブルを含めた、幅広いポート速度やトランシーバーオプションに対応しています。サポートされているオプティクスに関する詳細な情報については、https://apps.juniper.net/home/をご覧ください。

 

ジュニパーのサービスとサポート

ジュニパーネットワークスは、ネットワークの高速化、拡張、最適化を実現する高度なパフォーマンスサービスに対応するリーダーです。当社のサービスをご利用いただくと、コストを削減し、リスクを最小限に抑えながら、業務効率を最大限に高めることが可能となり、早期にネットワーク投資の価値を高めることができます。ジュニパーネットワークスは、必要なレベルのパフォーマンス、信頼性、および可用性を維持するようにネットワークを最適化することで、オペレーショナルエクセレンスを確保します。詳細については、https://www.juniper.net/jp/ja/products.htmlをご覧ください。 

 

注文情報

ACX7000ファミリープラットフォームのご注文方法については、ジュニパーの営業担当者にご連絡いただくか、https://www.juniper.net/jp/ja/how-to-buy/form.htmlをご覧ください。

 

ジュニパーネットワークスについて

ジュニパーネットワークスは、ネットワーク運用を劇的に簡素化し、エンドユーザーに最上のエクスペリエンスを提供することに注力しています。業界をリードするインサイト、自動化、セキュリティ、AIを提供する当社のソリューションは、ビジネスで真の成果をもたらします。つながりを強めることにより、人々の絆がより深まり、幸福、持続可能性、平等という世界最大の課題を解決できるとジュニパーは確信しています。 

 

製品の方向性に関する記述

このページの情報には、将来の製品、機能、強化に関するジュニパーの開発および計画(「SOPD情報」)が含まれている場合があります。SOPD情報は、予告なしにいつでも変更される可能性があります。ジュニパーは、今後の製品、機能、強化の導入について、保証を一切しておらず、またその責任も負いません。ジュニパーが今後の製品、機能、強化の導入を遅らせるか、導入を行わない可能性があるため、いかなる場合も、SOPD情報の一部として記載されている期間または詳細に基づいて購入を決定しないでください。

本Webサイト内の、あるいは本Webサイトから参照または取得されたいかなるSOPD情報に対しても、SOPD情報に記載の表現に関連または起因して、ジュニパーに対する信頼への苦情または禁反言が生じることはないものとします。ジュニパーは、SOPD情報に記載の表現に関連または起因して生じた損失または損害に対し、いかなる経緯で生じたかを問わず責任を負いません。

 

1000739 - 002 - JP 2022年 10月