ジュニパーのContrailを導入し、マルチクラウドの利用開始と運用を簡素化したネットワン​システムズ

ネットワンシステムズは、日本の独立系大手システムインテグレータです。高度なネットワークテク​ノロジーを使い、セキュアなネットワークとクラウドプラットフォームを提供しています。顧客向けの最適なICT環境を構築するために、複数のベンダーの製品を組み合わせた、クラス最高​のテクノロジーを採用し、計画、実装、運用、最適化のための専門知識とフルサービスを提供していま​す。

概要


会社名 Net One
業界 クラウド プロバイダ
地域 APAC
Net One Image
お客様企業の導入事例の概要

改善

マルチテナント環境のカスタマーエクスペリエンス

削減

新規のお客様をクラウド環境にオンボーディングするのに必要な時間

減少

新規のクラウドテナント設定時に発生する人為的エラー 

導入

お客様のミッションクリティカルな環境をサポートするより安定したシステム

課題

 

何百ものお客様が、ネットワンにクラウド環境の運用と管理を任せていますが、お客様の数が増えるにつれ、多様なニーズがネットワーク運用に負担をもたらしています。ネットワンでは、新規のお客様それぞれに、複数のクラウドサービスを管理することが急激に困難になっていました。複雑さが増すことで、クラウドサービスを構築、確立、効率的に運用することに課題が生じました。

新規のお客様を設定し、クラウド環境を維持することに多大なリソースを消費するようになりました。ネットワンのネットワークエンジニリングチームは、プロセスを自動化し、高機能のクラウド管理プラットフォームを追加することで、運用にかかるワークロードを低減し、人為エラーによって生じるサービス停止を最小限に抑えたいと考えました。「テナントを追加する際、プラットフォーム、ネットワーク、認証、モニタリングなど多くのものを設定する必要があります」とネットワンシステムズのビジネス開発本部で第2応用技術部の責任者を務める比留川邦敏氏は述べています。「自動化は、サービスを迅速に提供するために不可欠ですが、当社の社内開発チームが必要とするコストとワークロードが大きくなりすぎました」

ネットワンが最初にクラウドサービスの提供をはじめた時には、ネットワークチームは新規のお客様の要求に簡単に答えることができました。エンジニアは、ネットワンがお客様に導入したネットワーク、サーバー、ストレージを評価する仮想化技術で作成されたサービス共有型のクラウドプラットフォームを信頼していました。ある時点で、多数のお客様の環境を手動で管理することが困難となりました。

この問題に加え、各プラットフォームのネットワークは独立しており、各テナント毎に異なる外部接続を行う設計が必要でした。プラットフォームやデータセンターを拡張する際、設計が複雑なため再作業が必要になりました。サービス共有型プラットフォームでは、テナントが加わるたびに構成が必要となるポイントが多くあり、自動化できる部分は限られていました。「自動化を導入し、ワークロードと運用上のエラーを減らし、サービス停止期間を最小化したいと考えていました。」と比留川氏は述べています。

Net One Systems Challenge
ソリューション

 

ネットワンが必要とする自動化と柔軟性を手に入れるため、上層部はマルチクラウド管理プラットフォームの見直しを始めました。チームは、新たなサービス共有型プラットフォームのための4つの主な目標を定めました。ネットワーク生成と運用の自動化を最大化すること、多様な一連の統合環境に対してマルチテナントサポートを可能にすること、標準技術を使用してネットワークを相互接続すること、そして一貫したポリシーで安心かつ安全な外部接続を提供することです。製品を調査しテストした後、ネットワンは、Contrail Enterprise Multicloudが自社の要件に最適であると結論づけました。

「ジュニパーネットワークスにより、コアネットワークとデータセンターネットワークが同じアーキテクチャで構築できるようになりました」とビジネス開発本部の第2応用技術部でサービス共有型プラットフォームチームエキスパートを務める今園正宏氏は述べています。「また、このアーキテクチャは標準技術をベースにしたもので、優れた相互接続性を持ち、メンテナンスが容易です。ジュニパーはまた、複数のベンダーを介したプラットフォームやサービスをお客様に提供するという当社のコンセプトに合っていました」

Net One Systems Solution
成果

 

Contrail Enterprise Multicloudを使用することで、ネットワンは、オーバーレイモデルを使用し、中央コントローラからテナントを管理することで、物理ネットワークから切り離し、シームレスでエンドツーエンドのマルチテナント環境を創り出すことが可能になります。マルチクラウドサポートを使用することで、プラットフォームは、OpenStackやVMwareに加え、様々なパブリッククラウドを中央管理できます。

「Contrail Enterprise Multicloudは、当社のプロセスを自動化する最適な製品だったということです」と今園氏は述べています。「Contrail Enterprise Multicloudで可能なことを、別々の製品を使用して実現しようとすると、非常に複雑になってしまいます。このソリューションなら、社内の開発の負担を軽減し、運用に必要な労力を削減するだけでなく、サービス品質の向上にもつながると判断しました。」

お客様向けのオンボーディングを自動化した現在、ネットワンでは、新規のお客様をクラウドベースの環境に移行する時間が大幅に短縮されました。ネットワンは、将来的にプラットフォームを拡張する際に必要となる設計作業の削減を計画しており、マルチクラウド管理プラットフォームにより、設定、構成中に起こりうる人為エラーを最小限に抑えます。

「ジュニパーネットワークスのアーキテクチャが一貫しており、それにより、様々な分野や製品で共有知識を効果的に使用できる点を気に入っています」とビジネス開発本部の第2応用技術部でサービス共有型プラットフォームチームに所属するイノウエ・アキ氏は述べています。「Contrail Enterprise Multicloudの安定性は非常に優れており、どんな環境でも、ミッションクリティカルな環境でも心配する必要がありません。すべてのジュニパー製品は、キャリアグレード品質であり、通信事業者で使用されています。これは、ジュニパー製品が信頼に足るものであることを示しています。

Net One Systems Outcome
「Contrail Enterprise Multicloudは、当社のプロセスを自動化するにあたって最良の製品でした。Contrail Enterprise Multicloudが行っている内容を、個別の製品を使って実現しようとすると、非常に複雑になってしまいます。このソリューションなら、社内の開発の負担を軽減し、運用に必要な労力を削減するだけでなく、品質の向上にもつながると判断しました。」
今園正宏氏 ネットワンシステムズ、サービス共通基盤チームのエキスパート

2020年6月公開